「一日に必要な脂質の基準」
今回は、1日に必要な脂質について。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2010年版)より。
大まかな目安は、29歳までの成人で 1日のエネルギーの20~30%。
30歳以上だと、20~25%になります。

[脂質]
今回は、ダイエットの敵として名高い、脂質・脂肪です。
三大栄養素でもあり、必要なものですが、現代社会では、摂り過ぎが問題になっている。
なので、生活習慣病などの指導では、減らすように指導されることが多いですね。
エネルギーですが、タンパク質がグラム当たり4kcalなのに対し、脂肪は9kcal/g 。2倍ちょっとあります。
そんな脂肪ですが、まったく必要ないかというと、そうでもない。
・必要な栄養素である。
・摂り過ぎるとよくない。
このことから、適切な範囲内で摂取するのが望ましいことになる。
長期間 過剰に摂取するのは、まずい。また同時に、長期間 摂取が極端に少ないのもよくない。
過剰摂取は、メタボリックシンドロームをもたらし、生活習慣病のリスクを高めます。
その一方で、脂溶性のビタミンなどには、欠かせない存在でもある。
極端に脂肪や炭水化物の摂取を減らすと、便秘になってしまうことも。
摂るか摂らないかではなく、適度に摂取することが望まれます。
問題は「過度」なことであって、摂ることではありません。
<脂質の食事摂取基準>
[総エネルギーに対する割合(%エネルギー)]
(単位は「g」ではない)
性別 | 男 | 女 |
---|---|---|
年齢 | 目標値 | 目標値 |
12~14歳 | 20以上30未満 | 20以上30未満 |
15~17歳 | 20以上30未満 | 20以上30未満 |
18~29歳 | 20以上30未満 | 20以上30未満 |
30~49歳 | 20以上25未満 | 20以上25未満 |
50~69歳 | 20以上25未満 | 20以上25未満 |
70歳以上 | 20以上25未満 | 20以上25未満 |
これを「エネルギーの食事摂取基準」に当てはめると、以下のようになります。
(ここでの単位は「g」)
(例) 総エネルギーが2000kcalで目標値が20%以上30%未満の場合。
(20%) 2000(kcal/日)×0.2÷9(kcal/g)=44(g/日)
(30%) 2000(kcal/日)×0.3÷9(kcal/g)=67(g/日)
性別 | 男 | 女 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
身体活動レベル | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ |
12~14歳 | 49以上 73未満 |
56以上 83未満 |
61以上 92未満 |
44以上 67未満 |
50以上 75未満 |
57以上 85未満 |
15~17歳 | 54以上 82未満 |
61以上 92未満 |
69以上 103未満 |
44以上 67未満 |
50以上 75未満 |
56以上 83未満 |
18~29歳 | 50以上 75未満 |
59以上 88未満 |
67以上 100未満 |
38以上 57未満 |
43以上 65未満 |
50以上 75未満 |
30~49歳 | 51以上 64未満 |
59以上 74未満 |
68以上 85未満 |
39以上 49未満 |
44以上 56未満 |
51以上 64未満 |
50~69歳 | 47以上 58未満 |
54以上 68未満 |
62以上 78未満 |
37以上 46未満 |
43以上 54未満 |
49以上 61未満 |
70歳以上 | 41以上 51未満 |
49以上 61未満 |
56以上 69未満 |
32以上 40未満 |
38以上 47未満 |
44以上 56未満 |
また<標準体重と活動量からのカロリー計算>にあてはめた場合、摂取目標の範囲はこうなる。
(単位は「g」)
身長 | 標準 体重 |
身体活レベル | ||
---|---|---|---|---|
Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | ||
155cm | 53kg | 32以上 49未満 |
38以上 57未満 |
41以上 62未満 |
160cm | 56kg | 34以上 52未満 |
41以上 61未満 |
44以上 66未満 |
165cm | 60kg | 37以上 55未満 |
43以上 65未満 |
47以上 70未満 |
170cm | 64kg | 39以上 49未満 |
46以上 57未満 |
50以上 62未満 |
175cm | 67kg | 41以上 52未満 |
49以上 61未満 |
52以上 66未満 |
180cm | 71kg | 44以上 55未満 |
52以上 64未満 |
55以上 69未満 |
身体活動量
Ⅰ:軽労作 27.5kcalで計算
Ⅱ:普通の労作 32.5kcalで計算
Ⅲ:重い労作 35kcalで計算

<WHOの摂取目標範囲>
WHO「食事、栄養と生活習慣病の予防」の総脂肪の摂取目標は、総エネルギーに対し、15~30%の範囲とされています。
<まとめ>
何かと問題視される脂質ですが、なくていいわけではありません。
基本、大事なエネルギー源。
それに、脂溶性のビタミンを吸収するのにも必要。
ただ、摂り過ぎると、問題になります。
生活習慣病のリスクが、上がってしまう。
なので、一度、生活習慣を見直し、過剰摂取が長期間続いているなら、見直した方がよさそう。
臓器が悲鳴を上げているかもしれません。
健康診断などで問題があれば、医師の指導を受けましょう。
なお、コレステロールの食事摂取基準は、
成人男性で 1日に750mg未満。
成人女性で 1日に600mg未満。
(以上、厚生労働省の指針)
(WHOだと、1日に300mg未満)
<脂質を減らす工夫>
(1) マヨネーズ。
・キューピー マヨネーズ
・キューピー ハーフ
・キューピー ライト
キューピー マヨネーズ 15g |
キューピー ハーフ 15g |
キューピー ライト 15g |
|
---|---|---|---|
エネルギー | 100kcal | 50kcal | 24kcal |
たんぱく質 | 0.4g | 0.4g | 0.3g |
脂質 | 11.2g | 5.1g | 2.2g |
炭水化物 | 0.1g | 0.5g | 0.7g |
ナトリウム | 105mg | 150mg | ----- |
食塩相当量 | 0.3g | 0.4g | 0.5g |
(2) ドレッシング
・キューピー 深煎りごまドレッシング
・キューピー フレンチドレッシング(白)
・キューピー 中華ドレッシング
・キューピー ノンオイル青じそ
キューピー 深煎ゴマ 15g |
キューピー フレンチ ドレッシング 15g |
キューピー 中華 ドレッシング 15g |
キューピー ノンオイル 青じそ 15g |
|
---|---|---|---|---|
エネルギー | 62kcal | 38kcal | 56kcal | 4kcal |
たんぱく質 | 0.5g | 0.0g | 0.4g | 0.4g |
脂質 | 5.9g | 3.7g | 5.5g | 0.0g |
炭水化物 | 1.8g | 0.9g | 1.1g | 0.5g |
ナトリウム | 195mg | 240mg | 300mg | 465mg |
食塩相当量 | 0.5g | 0.6g | 0.8g | 1.2g |
(3) 牛乳
・普通牛乳
・加工乳・低脂肪
・脱脂乳
普通牛乳 100g |
低脂肪乳 100g |
脱脂乳 100g |
|
---|---|---|---|
エネルギー | 67kcal | 46kcal | 33kcal |
たんぱく質 | 3.3g | 3.8g | 3.4g |
脂質 | 3.8g | 1.0g | 0.1g |
炭水化物 | 4.8g | 5.5g | 4.7g |
ナトリウム | 41mg | 60mg | 50mg |
食塩相当量 | 0.1g | 0.2g | 0.1g |
(4) 牛肉
・輸入牛-サーロイン-脂身つき-生
・輸入牛-サーロイン-赤肉-生
・輸入牛-ヒレ-赤肉-生
牛 サーロイン 脂あり 100g |
牛 サーロイン 赤肉 100g |
牛 ヒレ 赤肉 100g |
|
---|---|---|---|
エネルギー | 298kcal | 136kcal | 133kcal |
たんぱく質 | 17.4g | 22.0g | 20.5g |
脂質 | 23.7g | 4.4g | 4.8g |
炭水化物 | 0.4g | 0.5g | 0.3g |
ナトリウム | 39mg | 48mg | 45mg |
食塩相当量 | 0.1g | 0.1g | 0.1g |
(5) 豚肉
・ぶた-大型種-ばら-脂身つき-生
・ぶた-大型種-もも-脂身つき-生
・ぶた-大型種-ヒレ-赤肉-生
豚 バラ 100g |
豚 もも 100g |
豚 ヒレ 100g |
|
---|---|---|---|
エネルギー | 386kcal | 183kcal | 115kcal |
たんぱく質 | 14.2g | 20.5g | 22.8g |
脂質 | 34.6g | 10.2g | 1.9g |
炭水化物 | 0.1g | 0.2g | 0.2g |
ナトリウム | 47mg | 47mg | 44mg |
食塩相当量 | 0.1g | 0.1g | 0.1g |
(6) 鶏肉
・にわとり-若鶏-もも、皮つき-生
・にわとり-若鶏-むね、皮つき-生
・にわとり-若鶏-ささ身-生
若鶏 もも肉 100g |
若鶏 むね肉 100g |
若鶏 ささみ 100g |
|
---|---|---|---|
エネルギー | 200kcal | 191kcal | 105kcal |
たんぱく質 | 16.2g | 19.5g | 23.0g |
脂質 | 14.0g | 11.6g | 0.8g |
炭水化物 | 0.0g | 0.0g | 0.0g |
ナトリウム | 59mg | 38mg | 33mg |
食塩相当量 | 0.1g | 0.1g | 0.1g |
脂肪は、必ずしも減らさねばならないかといえば、それは分かりません。
・過剰に摂取している人は、減らす。
・ほどほどの範囲に収まっている人は、維持する。
・著しく不足している人は、考え直す。
問題は、自分がどこに属しているかです。
そこが大事。


過去記事





「一日に必要なタンパク質の基準」
今回は、1日に必要なタンパク質について。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2010年版)より。
また、WHO「食事、栄養と生活習慣病の予防」にある、栄養摂取目標の範囲から。
体重からの計算も。

[タンパク質]
細胞の主成分である、タンパク質。三大栄養素の1つですね。(他の2つは、脂質と炭水化物)
皮膚や筋肉、内臓や髪の毛まで、身体を作る役割を果たしてくれています。
国際的な呼び名は、プロテイン。
筋肉を増やす(修復する)目的で、プロテインサプリメントが普及しました。
<タンパク質の食事摂取基準> (g/日)
性別 | 男 | 女 | ||
---|---|---|---|---|
年齢 | 推定平均 必要量 |
推奨量 | 推定平均 必要量 |
推奨量 |
12~14歳 | 45 | 60 | 45 | 55 |
15~17歳 | 50 | 60 | 45 | 55 |
18~29歳 | 50 | 60 | 40 | 50 |
30~49歳 | 50 | 60 | 40 | 50 |
50~69歳 | 50 | 60 | 40 | 50 |
70歳以上 | 50 | 60 | 40 | 50 |
身体に必要なタンパク質ですが、過剰に摂取すると、腎臓障害(腎臓疾患や糖尿病性腎症など)を悪化させる恐れもあるそう。
欠かせない栄養なわけですが、適切な範囲内で摂取することが望まれるようです。
体重1kgあたり、タンパク質の量は2g未満に留めた方がよさそう。

<WHOの摂取目標範囲>
WHOの「食事、栄養と生活習慣病の予防」でも、栄養摂取目標の範囲が示されています。
これによると、タンパク質は、総エネルギーに対し、10~15%の範囲とされている。
タンパク質のエネルギー量は、「4kcal/g」。
1日のエネルギー必要量を仮に2000kcalとした場合、範囲は以下のように計算できます。
(10%) 2000(kcal/日)×0.1÷4(kcal/g)=50(g/日)
(15%) 2000(kcal/日)×0.15÷4(kcal/g)=75(g/日)
よって、エネルギー必要量2000kcalの人の摂取目標範囲は、50~75g ということになる。
これを前回の<標準体重と活動量からのカロリー計算>にあてはめた場合、摂取目標の範囲はこうなる。
身長 | 標準 体重 |
身体活レベル | ||
---|---|---|---|---|
Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | ||
155cm | 53kg | 36~55g | 43~64g | 46~69g |
160cm | 56kg | 39~58g | 46~69g | 49~74g |
165cm | 60kg | 41~62g | 49~73g | 52~79g |
170cm | 64kg | 44~66g | 52~78g | 56~83g |
175cm | 67kg | 46~70g | 55~82g | 59~88g |
180cm | 71kg | 49~74g | 58~87g | 62~94g |
身体活動量
Ⅰ:軽労作 27.5kcalで計算
Ⅱ:普通の労作 32.5kcalで計算
Ⅲ:重い労作 35kcalで計算
<体重からの計算>
体重からの計算もあります。
タンパク質の推定平均必要量=0.72×体重(kg)
この式だと、以下のようになります。
体重 | タンパク質 |
---|---|
45kg | 32g |
50kg | 36g |
55kg | 40g |
60kg | 43g |
65kg | 47g |
70kg | 50g |
75kg | 54g |
80kg | 58g |
<まとめ>
普通に暮らす人、負荷の高い労働をしている人、スポーツをしている人。
同じタンパク質の摂取でも、それぞれによって違うのかなと。
特に、アスリートやボディービルダーのような場合、筋肉の修復や増強を目指し、多めに摂取するんじゃないかと思います。
ただ、過剰摂取による健康障害も、怖いところ。
現在のところ、上限を明確に定めるだけの根拠となる報告はないそうですが、同時に、好ましくない結果が生じるという報告もあるそう。
その目安が、1日の摂取を体重1kgあたり2.0g未満にするということらしいです。
<タンパク質を含む食品>
動物性タンパク質では、卵、畜肉(牛、豚、鶏など)、魚肉、牛乳など。
植物性タンパク質では、大豆(豆腐、納豆)など。
100gあたりのタンパク質量
たら まだら 100g |
さけ 紅鮭 100g |
マグロ 赤身 100g |
|
---|---|---|---|
エネルギー | 77kcal | 138kcal | 125kcal |
たんぱく質 | 17.6g | 22.5g | 26.4g |
脂質 | 0.2g | 4.5g | 1.4g |
炭水化物 | 0.1g | 0.1g | 0.1g |
ナトリウム | 110mg | 57mg | 49mg |
食塩相当量 | 0.3g | 0.1g | 0.1g |
いか スルメイカ 生 100g |
たこ まだこ 生 100g |
はんぺん 100g |
|
---|---|---|---|
エネルギー | 88kcal | 76kcal | 94kcal |
たんぱく質 | 18.1g | 16.4g | 9.9g |
脂質 | 1.2g | 0.7g | 1.0g |
炭水化物 | 0.2g | 0.1g | 11.4g |
ナトリウム | 300mg | 280mg | 590mg |
食塩相当量 | 0.8g | 0.7g | 1.5g |
和牛 もも 赤肉 100g |
ぶた もも 脂身付 100g |
ぶた ハム ロース 100g |
|
---|---|---|---|
エネルギー | 191kcal | 183kcal | 196kcal |
たんぱく質 | 20.7g | 20.5g | 16.5g |
脂質 | 10.7g | 10.2g | 13.9g |
炭水化物 | 0.6g | 0.2g | 1.3g |
ナトリウム | 47mg | 47mg | 1000mg |
食塩相当量 | 0.1g | 0.1g | 2.5g |
鶏むね 皮付 生 100g |
鶏もも 皮付 生 100g |
ささみ 生 100g |
|
---|---|---|---|
エネルギー | 191kcal | 200kcal | 105kcal |
たんぱく質 | 19.5g | 16.2g | 23.0g |
脂質 | 11.6g | 14.0g | 0.8g |
炭水化物 | 0.0g | 0.0g | 0.0g |
ナトリウム | 38mg | 59mg | 33mg |
食塩相当量 | 0.1g | 0.1g | 0.1g |
たまご 全卵 100g |
普通牛乳 100g |
ヨーグルト 脱脂加糖 100g |
|
---|---|---|---|
エネルギー | 151kcal | 67kcal | 67kcal |
たんぱく質 | 12.3g | 3.3g | 4.3g |
脂質 | 10.3g | 3.8g | 0.2g |
炭水化物 | 0.3g | 4.8g | 11.9g |
ナトリウム | 140mg | 41mg | 60mg |
食塩相当量 | 0.4g | 0.1g | 0.2g |
豆腐 絹ごし 100g |
納豆 糸ひき 100g |
大豆 ゆで 100g |
|
---|---|---|---|
エネルギー | 56kcal | 200kcal | 180kcal |
たんぱく質 | 4.9g | 16.5g | 16.0g |
脂質 | 3.0g | 10.0g | 9.0g |
炭水化物 | 2.0g | 12.1g | 9.7g |
ナトリウム | 7mg | 2mg | 1mg |
食塩相当量 | 0.0g | 0.0g | 0.0g |


<肉類の過去記事>

→ サーロイン、牛バラ肉、もも肉、肩ロース、
牛ヒレ肉、牛すじ、牛ひき肉

→ もも、胸、皮あり皮なし、
手羽、ささみ、軟骨など

→ ロース、バラ、もも、ヒレなど
ひき肉、焼き豚、肩ロース


→ 鶏もも肉と鶏むね肉の、タレと塩
ねぎま、皮、砂肝(ずり)、
鶏レバー、つくね、軟骨。



「一日に必要なエネルギー(カロリー)の基準」
今回は、1日に必要なカロリーについて。
1つは、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2010年版)からのもの。
もう1つは、標準体重と身体活動量からのカロリー計算。

[カロリー]
1日に必要なエネルギーは、主に、基礎代謝量と身体活動に伴うエネルギーからなります。
(成長期の場合、成長に使われるエネルギーも必要。また、細かいことをいえば、食事の時に消費する「食事誘導性熱産生」もある)
このうち、基礎代謝は、以下の式で算出されます。
基礎代謝量=基礎代謝基準値×基礎体重
また、身体活動レベルは、以下の3つのレベルに、分類される。
<身体活動レベルⅠ(低い)>
生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合。
<身体活動レベルⅡ(ふつう)>
座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合。
<身体活動レベルⅢ(高い)>
移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合。
これらを元にした、「エネルギーの食事摂取基準」が、以下の表になります。
性別 | 男 | 女 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
身体活動レベル | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ |
12~14歳 | 2200 | 2500 | 2750 | 2000 | 2250 | 2550 |
15~17歳 | 2450 | 2750 | 3100 | 2000 | 2250 | 2500 |
18~29歳 | 2250 | 2650 | 3000 | 1700 | 1950 | 2250 |
30~49歳 | 2300 | 2650 | 3050 | 1750 | 2000 | 2300 |
50~69歳 | 2100 | 2450 | 2800 | 1650 | 1950 | 2200 |
70歳以上 | 1850 | 2200 | 2500 | 1450 | 1700 | 2000 |
これが後で、必要な脂質や炭水化物などの値に、関係してきます。
食事摂取基準は、「%エネルギー」で書かれているから。
<標準体重と活動量からのカロリー計算>
下の式で、標準体重と活動量から、必要なエネルギーを計算することもできます。
1日に必要なエネルギー(kcal)=標準体重(kg)×身体活動量
身体活動量とは、標準体重1kg当たりに必要なエネルギー。
軽労作(デスクワークが主な人や主婦など):25~30kcal
・歩行が1日に1時間程度。
・軽作業やデスクワークが中心
・事務職、小さい子がいない主婦など。
普通の労作(立ち仕事の多い職業):30~35kcal
・歩行が1日に2時間程度。
・立ち仕事が中心の生活。
・製造業やサービス業など、小さい子がいる主婦。
重い労作(力仕事の多い職業):35kcal~
・重い肉体労働が、1日に1時間程度。
・農業、漁業、建設業の人。
標準体重は、以下の式で求められます。
標準体重=身長(m)×身長(m)×22
(例) 身長が170cmの場合
1.7×1.7×22=63.6(kg)
計算すると、およそ以下のような表になります。
身長 | 標準 体重 |
身体活レベル | ||
---|---|---|---|---|
Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | ||
155cm | 53kg | 1454 | 1718 | 1850 |
160cm | 56kg | 1549 | 1830 | 1971 |
165cm | 60kg | 1647 | 1947 | 2096 |
170cm | 64kg | 1748 | 2066 | 2225 |
175cm | 67kg | 1853 | 2190 | 2358 |
180cm | 71kg | 1960 | 2317 | 2495 |
身体活動量
Ⅰ:軽労作 27.5kcalで計算
Ⅱ:普通の労作 32.5kcalで計算
Ⅲ:重い労作 35kcalで計算
こちらは、メタボや生活習慣病(糖尿病、高脂血症、高血圧など)に対する指導の際、示されることが多いかもしれませんね。
標準体重に近づけるためのアプローチとして。
<まとめ>
成人で、体重が適正な場合、それを維持すればいいことになります。
つまり、摂取するエネルギーと消費するエネルギーが、同じであればいい。
一方、肥満である場合は、「摂取エネルギー > 消費エネルギー」の状態であることが考えらえます。
なので、食べ過ぎ、間食や飲酒を控えるよう、指導される。
大まかにいえば、今の体重を維持する場合、厚生労働省の示している「エネルギーの食事摂取基準」を参考にすればいいと思います。
また、肥満や生活習慣を改善する場合は、標準体重と身体活動量から導き出したカロリーを参考や目標にすればいい。
一番いいのは、毎年健康診断を受け、その際に指導を受けること。何に問題があるのか、専門家に診てもらうのが、一番いいでしょう。
どれくらい食べているか、どのくらいエネルギーを摂取しているかは、意識しないと分からないのではないでしょうか。
なので、いろんなところで、「食べることを意識する」試みがなされているようですね。
厚生労働省と農林水産省では、「食事バランスガイド」が示されています。

企業での取り組みでは、第一三共株式会社が、「からだにeヘルシーレシピ」という冊子を作ってくれている。
→ eヘルシーレシピ - e食育講座 - 第一三共株式会社
健康と食事は、密接につながっているようですね。
健康を維持する、健康になるように改善する。
そのために食事や食習慣を見直すのは、大切なことであるようです。




